「お前な〜、告るんならもうちょっと雰囲気とか考えろよ、な?」



その声音で、すぐにわかった。

祐月は、あの告白を、冗談だと思っている。


…良かった。

正直、そう思ってしまった。

言いたいとは思っていたけど…だけど、言おうとは思っていなかったから。


私は冗談で告白するなんて、しないけどね!


でも…やっぱり、祐月の表情に、違和感がある。


何なんだろう、これ…。

空元気、っていうか…。



「…やっぱさ、お前ら付き合ってんじゃねーの?」



近くにいた男の子が、私達に疑問を投げかける。



「「付き合ってないよ」」



祐月と私の声が重なる。

やっぱり、そういう誤解が多いんだよな…。



「それに、俺…」



祐月は、そっと目をそらして言った。