ただ、私は祐月の声に熱意以上のなにかを感じた気がした。
あちゃぁ…。祐月ってやるなら徹底的にタイプだから、こういうのは相性が良すぎるかも…。
先輩を抑えて団長になります、とか暴走しないといいけど…あはは…。
「ありがとうございます、碓氷くん!それでは、選手選抜リレーなのですが…」
と、体育委員が中距離走の記録表を見て手を止める。
女子は問題なし。
男子は…。
「男子一位、碓氷くん…」
祐月はオールマイティだから、運動もできる。
今回はそれが祟ってしまったようだ。
「別にいいですよ。出ます、選抜」
祐月は何ら問題なさそうに言うけど、それなりにすごいことをしようとしている。
基本、生徒は全員参加のもの以外二種目しか参加できないのが決まりだ。
選手選抜リレーで一種目、応援団はもし団長になってしまった場合団対抗競争に出なければならないのでそれで二種目。
一般種目には出られないことになってしまう。
「まあでも…代わりいないしなぁ…」
うーんと、全員が頭を悩ませる。