私は急いでタオルと水筒を持って、倒れるように座り込んだ祐月のもとへ行く。



「祐月、お疲れ!」

「あぁ…サンキュ…」



汗だくだし、息も荒い。

それだけ頑張ったんだろうな…。



「記録、どれぐらい?」

「えっと…5分10秒!」



たしかこれって、結構すごいんじゃなかったっけ…?


祐月はもしかしたら、天才なのかもしれない。

1位を取るのは、並大抵なことじゃないのに。

神様に愛されているから、祐月はこんなに完璧なのかもしれない。

そう思ってしまうくらいに、祐月はすごかった。