流空の凄さは、その懐の深さと器の大きさ。

好きな人の恋を、叶わない恋を、応援できるところ。

自分の恋を、捨てられる人だ。


すごい、なぁ…。

私は祐月に好きな人が居たとしても…応援はできない。

どうしても、嫉妬とかしちゃうだろうし…私を好きになって、って思っちゃう。

流空の凄さが、身に染みた。

別れ道の交差点に来ると、流空はもう一度言った。




「頑張れよ、桜楽。応援してる。」





その言葉に、私は笑って頷いた。

いつか。

君にこの気持ちを、伝えられますように。

そう、願いながら。