その後、何事もなく授業は終わり、給食の時間に。



中学校の給食は美味しいって噂だから、楽しみ…!


祐月は、給食用意の呼びかけとかをしている。

それも保健委員の仕事。



祐月に怒られたくないし…生徒会としても、模範を示さないと。



私は心の中でそうつぶやいて、水道へと向かう。


だけど、その途中で見知った後ろ姿を見つける。

彼を見つけた瞬間、私の目はきらりと光ったに違いない。





「る〜くさんっ!」

「わっ…桜楽!」




背中に飛びついて、ニッコリと笑う。

こちらを振り向いた、どこか愛嬌のある男の子。

名前は佐々木流空(ささきるく)。言うなれば「親友」かな。



五年生のときに小学校に転校してきて、同じ小説家さんが好きで、仲良しになった。


今年のクラスはA組で、C組の私達とは別れちゃったけど、六年生のときは祐月と私と流空で、いっつも喋ってたんだ。



懐かしいなぁ…。