祐月と流空。

二人の最後の戦いの火蓋は、切って落とされた。






一番最初の幹部の人が、それぞれの色のバトンを手にスタートダッシュをする。


それがだんだんと繋がり、今は赤団の人がちょっとだけリードしている。

それが副団長にまで行き渡り…。



流空と祐月が、テイクオーバーゾーンに入った。

ほとんど同時に、バトンを受け取る。



二人は並ぶように、競うように走り出した。

声援がより大きくなる。



「祐月ー!頑張れー!」



今日何度目かもわからない応援。

祐月はきれいなフォームで、流空を抜かした。

流空も負けずに、祐月を抜かす。


ドキドキするような攻防に、私も観衆も、目を離せない。



ゴールテープが、落ちた。



勝ったのは…。