「…他の男に触られてるのは、嬉しくない」
あ。
そっか。
流空に腕を掴まれていたから…。
「…嫉妬?」
「悪いかよ」
ちゃっかり現れた流空は、ケラケラと笑いながら祐月をつつく。
「まぁでも、好きな人は桜楽以外に居ないし。許してよ?」
おちゃらけた様子で手を合わせる流空。
そうして、さっさと自分の立ち位置に行ってしまった。
「ほら、祐月も応援団の仕事があるでしょう?私も生徒会の仕事があるし」
「うぅ〜…。流空には絶対に触られないでよ?」
「う、うん…できる限りね!」
駄々をこねる祐月を送り出して、私も仕事場に急いだ。
* * *