自信満々に紙をひっくり返して見せる流空。

そこにはきっちりと「好きな人」と書かれていた。


す、好きな人…。



あまりのパワーワードに、私は頭からぷしゅう…と湯気が出る気分だった。



「それじゃ、ありがとうね、桜楽」



私の腕をパッと離す流空。


私はふらふらと自分の椅子に戻った。



「桜楽」



椅子でお出迎えしてたのは、若干お怒りモードの祐月。


あ、あれ…?

敵の流空に借りられちゃったから、怒ってるのかな…?

そう思っていると、祐月はぎゅうっと私に抱きついてきた。