祐月もまた、流空の方を向く。




「渡す渡さない、奪う奪われない。そういうことじゃないんだよ」



そして彼はマイクを投げ捨てる。



え、何してるの、祐月…!




そしてそのまま、祐月は叫んだ。







「桜楽は、俺の女だ!」









私はあまりのことにうつむく。


と、とんでもないことになってしまった…!



クラスメイトからの視線を一身に受けながら、私は顔の熱を冷まそうと顔を仰いだ。