流空に続き、黄団の団長、祐月と言葉を投げかける。

そして、言葉は終わりかと思った、その時だった。


流空がもう一度、マイクを掲げたんだ。



「私用になり申し訳ない。
だが、俺はこの体育祭で青団団長・碓氷と一人の少女を奪い合っている!
青団にだけは、絶対に負けない!赤団!行くぞ!」




「ええぇっ⁉」




流空⁉


何やってるのっ…⁉



衝撃のあまり、私は口をパクパクとさせるばかり。

私だけじゃなく、赤団、黄団に青団の面々も流空の方向に注目していた。



「赤団は負けない!今年もまた優勝する!そして、祐月!」



祐月一人だけに向けて呼びかける流空。

その声に、祐月はどこか面倒くさそうにそちらを向く。

あはは…余裕そうだな…。


だけどその表情は、流空を強く警戒しているようにも見えた。


まさか、こんなふうに堂々と宣戦布告されるとは思わなかったもんね…。