「人の告白の邪魔して、しかもその人のこと奪っていくとか…タイミングってものがあるだろ」
「ああ。そのことはごめん。だけど、色々策略めぐらしてたお前もお前だろ」
流空はため息を付いて、祐月の方へと近づいていく。
赤と青の布が、風になびいている。
「責任は取れよ。告白を邪魔した責任と、桜楽を不用意に苦しませた責任」
「悪い。でも奪われないし、奪わせない」
「言ってろ」
もう一度、バチバチと火花をぶつける二人。
その隙に祐月は私の方を引き寄せる。
その行動に、流空は眉をしかめた。
「勝負しようよ、碓氷団長。」
何を、なんて言わない。
ただ、プライドのためだけに戦うみたいな雰囲気を感じた。
「その勝負、受けてやるよ佐々木団長」
二人の団長は、体育倉庫で妖しげに口角を上げた。