「似合ってるね、袴」

「桜楽に褒めてもらえるなんて、団長になった甲斐があるよ」



そう微笑む流空。


そして、休憩をするように私の隣に座り込んだ。


しばらく、沈黙が流れる。


長く重い沈黙の後、流空が口を開いた。



「ねぇ、桜楽」




小さな声。内緒話をするかのようなかすかの声で、流空が私を呼ぶ。

この声で何を聞かれるのか。

なんとなくだけど、わかった気がした。