だけど青団は、他団に比べて気後れしていることが遠目でもよくわかった。



祐月は、あの日からずっと学校に来ていない。



応援団の集まりには、団長として最低限顔を出していると応援団の人が言っていたけれど、本当に最低限で、練習にもほとんど参加していないらしい。

最終調整という重要なはずの今日も、朝から応援団を欠席している。


団長不在で迎える、体育祭。

不安は青団の誰もが感じている。



「祐月…」



彼の名前が、口から漏れる。

祐月は、どうするつもりなんだろう。


女の子に半ば強制的に勧められて、応援団になったとはいえ、3年生や2年生の先輩を抑えて団長になった。


責任感の強い祐月が、そこまで考えずに学校を休むとは、私には考えられなかった。



「朝浜さーん!こっちもー!」



そうだ。今は祐月のことを考えちゃいけない。

手を止めちゃいけない。


祐月は祐月なりに、自分の役目を頑張ろうとしてるんだから。

私も、生徒会の仕事を頑張らなくちゃ…!