「だけど…」




流空の続く言葉に、私は今度こそ言葉を失った。



「俺のことも、応援してねっ」



その表情は明るくて、いつもの流空だけど…どこか……なにかが違っていた。



「それじゃ、桜楽」

「う、うんっ!」



いつも通りに戻った流空は、笑って自分の教室に戻っていってしまう。



「る、流空!」



私がそう呼びかけると、流空は振り向いてくれた。



「勝つからね!」



『勝てる?』




祐月はその質問に頷いた。

団長が、勝てると言った。

なら、私達は勝てるよ。


祐月がいるから。


負けないよ。