朝学習の時間なのに、祐月はまだ来ていない。
遅刻…いや、お休みかな。
風邪を引かない祐月が、珍しい。
いや、私に会いたくないから…だろうな。
朝学習が終わり、先生が話を始める。
「今日欠席の碓氷だが…しばらくお休みするそうだ。」
そう先生が言うと、主に男子から不満の声が上がる。
祐月はクラスをまとめていたし、男子からの信頼も厚かった。
祐月がいないと、クラスをまとめるのは大変そうだな…。
「いつまで〜?」
「ってか碓氷、応援団じゃん」
男子が不満をチラホラと漏らす。
「応援団には参加するそうだ。放課後の会議に顔を出すと本人も言っていた」
先生が説明すると、応援団の人たちはあからさまに安心した表情をした。
祐月がいないとダメなのか…。やっぱり、祐月はすごい。