もう一度スマホをつかみ、メッセージアプリを開く。

 無理なら無理と言ってほしい。

好きな人が居るなら応援するから。

片思いだって、しないように頑張るから…!


せめて、せめて、友達のままでいさせてほしい。

幼馴染で、今までで居たい。

 友達のアカウントや、グループのトーク画面をスクロールして、祐月のアカウントを探す。


言われないなら、自分から言おう。

辛くても、好きな人の幸せが一番だから。

私が苦しかったって、祐月が幸せなら、私は嬉しい。

なかなかアカウントが見つからなくて、なぜかはわからないけど視界が涙で滲んでいく。


祐月に逃げられているような気がして。

逃げないで。私の話、ちゃんと聞いて。

わがままだけど、これが最後だから。


ピロンッ、と通知音が鳴る。

私は基本、通知オフにしている。みんなたくさんトークしていて、集中が切れちゃうことがよくあるから。


私が常に通知オンにしているのは、お母さんと…。