――これは、獲る姿を見ていてほしいってことでいいんだよね? つっこちゃんたち三人が先に行っちゃったから、仕方なく最後に残っていた私を付き添いとして選んだ……ってところかな? それか、実は宇佐美くんもにゃー助くんが好きだったりして……。


色々と疑問が浮かび上がったけど、集中している様子の宇佐美くんの邪魔にはならないようにと、今は静かにその姿を見守ることにする。


狙いを定めた宇佐美くんは、にゃー助くんとその仲間たちのマスコットの山から、見事ににゃー助くんを摘み上げて見せた。

アームには、にゃー助くんのガールフレンドであるにゃー美ちゃんも引っかかっている。


「わ、宇佐美くんすごいね! 一発で獲れちゃうなんて……!」

「うん。俺も初めてやったから、驚いてる」


宇佐美くんは屈んで景品口から二つのマスコットストラップを取り出した。

手のひらサイズの黒と白のストラップをジッと見つめた宇佐美くんは、その手を私に向かって突き出してくる。