「確かに、お家でダラダラするのって最高だよね」

「夏目さんも結構インドア派だったりするの?」

「うん、そうかも。ふふ、何だか嬉しいな」


皆の王子様の蓮見くんとの意外な共通点が見つかり、嬉しくなってクスクスと笑っていれば――蓮見くんは目を細めて、穏やかな表情で私を見つめていた。


「……うん、俺も嬉しいよ」


柔らかな笑顔に思わず見惚れていれば、男バス部長の“全員集合!”の声が体育館全体に響いた。


「明日、楽しみだね」

「……うん、楽しみだね!」


小走りで部長のもとに集まりながらコソッと耳打ちしてきた夏美ちゃんに、私も笑顔で同じ言葉を返す。

こうして、はじめてのメンバー五人で遊びに行く予定が決まったのだった。