途中で選手を交代しながらも、一時間ほどかけておこなわれた練習試合の勝者は、花乃宮中学校バスケ部だった。


最終的な点差はわずか二点で、つっこちゃんの言う通り、本当に白熱した試合だったのだ。

バスケ部の試合をちゃんと見るのは初めてだったけど、最後までどっちが勝つか全然読めなくて、始終ドキドキハラハラの展開だった。


試合に負けてしまった宇佐美くんはといえば、ものすごく悔しそうな顔で、大賀美くんを睨みつけていた。


「遥翔、そんなに落ち込むなって」

「……別に、落ち込んでない」

「あとその顔やめろよ? 怖いから」


そして、今にも噛みつきそうな宇佐美くんを、蓮見くんが横でなだめていた。