「それじゃあ決まり! 他にも行きたいお店とかあれば、俺付き合うし…「ふざけんな。ダメに決まってるだろ」


だけど私の返事を待つことなく、大賀美くんが話を進めてしまう。

慌てて口を開こうとしたけど、それよりも早くに待ったをかけてくれたのは、宇佐美くんだった。

話をさえぎられた大賀美くんは、コテンと首を傾げて、不思議そうな顔をする。


「何でそれを宇佐美が決めるわけ? 別に彼氏でもないんだからさ、宇佐美が口出しする権利はないんじゃないの?」

「俺は……夏目さんのクラスメイトだから。席も隣だし、さっき応援してもらう約束もした。勝つのはウチのチームだし、俺が一番ゴールを決める。つまり、お前が夏目さんとデートに行くことはない」


きっぱりと断言した宇佐美くんに、大賀美くんはきょとんとした顔で瞳を瞬いている。かと思えば不敵な笑みを浮かべて、宇佐美くんに挑発するようなまなざしを向ける。