宇佐美くんと思いが通じ合った、翌日のこと。


登校して一番につっこちゃんと夏美ちゃんに報告すれば、二人ともすごく喜んでくれた。

つっこちゃんに至っては、ググっと眉根を寄せて歯を食いしばりながら、何とも複雑そうな顔をしてはいたけど……。


「でも小夜、もし宇佐美に泣かされるようなことがあったら、すぐに言うんだからね!」

「うん! もしそんなことがあったら、私たちが許さないんだから!」


休み時間に、改めて昨日のことを話せば、二人は私を心配するような言葉をかけてくれる。

多分、以前に私が宇佐美くんに冷たい態度をとられていたことを知っているからだろう。


「二人とも、心配してくれてありがとう。でも、大丈夫だよ」

「本当に?」

「うん。二人のおかげで、宇佐美くんときちんと話をすることができたから」


昨日は部活の時間に、つっこちゃんが夏美ちゃんに連絡を取り、私と宇佐美くんを体育館裏に呼び出す作戦を立て、二人きりで話せるように機会を設けてくれたらしい。

夏美ちゃんは「騙しちゃってごめんね」って謝ってくれたけど、結果的にはそのおかげで宇佐美くんに思いを伝えることもできたし、宇佐美くんの本音も聞くことができた。二人にはむしろ、感謝したいくらいだ。