翌日の放課後。

料理部の活動をするために、つっこちゃんと調理室に向かう。


今日は各自で好きなお菓子を作っていいことになっているから、私はつっこちゃんと一緒に、クッキーを作ることに決めていた。

生地をこねて薄く伸ばして、家から持ってきたハートや星、猫型のかわいい型抜きを使ってくり抜いていく。


「ねぇ小夜。最近元気ないけどさ……何かあった?」


尋ねられたのは、今日の授業の話や、昨日見たバラエティ番組に出ていた俳優さんが格好良かったという話で盛り上がり、会話に一区切りついたタイミングだった。


――宇佐美くんのこと、つっこちゃんに相談してみようかな。


自分でも自覚したばかりの恋心をつっこちゃんに打ち明けてもいいものかと迷っていれば、つっこちゃんは私の心の内を見透かしたかのように、ズバリと確信を突いてくる。