「ねぇ夏目さん。さっき凪沙と、何話してたの?」

「蓮見くんと? 別に、普通のことだよ」

「普通のことって、例えば?」

「え? えーっと、今日の服装を褒めてもらったりした、かな」


どうして宇佐美くんがそんなことを気にするのかは分からないけど、答えるまで納得してくれなさそうなので、正直に伝えることにした。


「……でも、俺の方が、先に夏目さんの私服姿を見てる」

「え? うん、そうだね?」

「……すごく、似合ってる」

「あ、ありがとう?」


何故だかムスッとしている宇佐美くんは、神社でも褒めてくれたけど、また私服姿を似合ってると言ってくれる。

それはすごく嬉しいんだけど……。


――うーん、やっぱり宇佐美くんが何を考えているのか、よく分からないや。