次の日。リーヤはエレメンタリーのときにもよく遊んだ公園に来ていた。
「リーーーヤーー!」
「ハッピー。大声出しすぎだから。」
大声で走ってきたハッピーは、大きなリュックサックを持っている。
「たくさん資料を持ってきたよ、リーヤ。」
「ありがとう。」
本来、リーヤは資料とか教科書とか聞いたら吐き気やめまいがするのだが(リーヤはもう自分は勉強アレルギーなのではないかと疑っている)不思議とそのときはめまいがしなかった。
「まず、昨日私が電話で言ったことから話すわ。確かに、惑星アースに住んでいた人間は滅んだけれど、それだけなの。」
「それだけ?」
「そう。確認されているのは惑星アースに住んでいた人間の滅亡だけ。惑星アースに住んでいた他の動物が滅んだかどうかはわからないの。」
「へー。それって学校で習うの?」
「習わないわ。私が個別で前に調べたの。」
「物知りだね。」
「っ!バカ!!物知りなんかじゃないわ!」
真っ赤になって照れるハッピー、クスクス笑うリーヤ。これが二人の日常である。
「私なんかより、パルパルーザさんのほうがすごいわよ。惑星アースに関しては、専門家っていえるほどのね。」
「パルパルーザさん?」
「うん。私のクラスメイト。マナ・パルパルーザ。」
「へー。さすが進学校。」
普段なら、専門家とか優等生とかは嫌いなのだが、(ハッピーは別)そのマナ・パルパルーザには会ってみたい。……つまりーー。
 惑星アースのことを、もっと知りたい。

「リーヤ。私、リーヤのその声が聞けただけでも嬉しいよ。リーヤが、勉強に興味を持ってくれたことが嬉しいの。」
「勉強っていっても、惑星アースのことだけだけど。」
「……でね、リーヤ。私、ひとつ思い出したことがあってね。」
「なぁに?」
「それはね……。」
ハッピーはもったいぶって……言った。
「明日のお楽しみ♪」
「がくっ!」
「だって、今チラシ持ってないんだもーん♪また明日、ちゃんと話してあげるからぁー♪」