漸く自分の気持ちの整理がついて、結論が出せた。
我ながら、うだうだ考えすぎていた事も自覚してため息が出るけれども。
麻倉くんにお返事ができるので、それを伝えましょうか。

アプリを開いて、お誘いのメッセージを送る。
気持ちを自覚して、それのお返事をする為のお誘いなので変な緊張があるわ…。
ただ、『告白の返事がしたいので、近いうち会えないかな?』って送るだけなのに。
心臓がばっくんばっくんなっておりますが。


「うぅ…。なんでこんなに緊張するかなぁ…」


文章打って、送信するだけ!
そう思って。
深呼吸して、覚悟を決め直して送信したわ。
送信できたのを確認して、深く息を吐く。無意識に息を止めていたみたいだ。かなり重症じゃない?
初めて恋した女の子じゃないんだよ、私よ……。
ほどなくして、麻倉くんの返信が届いた。


『了解。会えるように調整するけど、どうしようか?』

『食事しながらでも良いなら、空いてる日を教えてくれたら嬉しいかな』

『ん。毎週配信以外は基本夜も空いているから、いつでも大丈夫かな。楽しみにしているね』



「……これで、OK。あとは、当日の私に任せた…」


お誘いしただけで、結構疲れてしまったわよ?
直接話していたわけでもないのに。メッセのやり取りだけで、だ。
意識しているだけで、こうも変わってくるわけ?
……そう言えば、仁の時も最初はそうだった気がするわ。そうすると、慣れって善し悪しだわね…。

先週、そこまで意識していなかったからまだ普通でいられたんだよねぇ。
当日…私の心臓、持つかしら?
とりあえず、居酒屋ではなくて個室でゆっくり食事とお酒がいただけるところを押さえておこうかな。
疲労感はあるモノの、行ってみたかったレストランの予約を終えて一息つく。

場所と時間を麻倉くんに送って、了承を得たのでそこで返事をします!
3日後が決戦ね。
その間の仕事に関しては…言うまでもなく上の空だったけれど何とかこなしたわ。