「あと一カ月で10月になるけど、文集の特集のページ、どれくらい進んだ?」

「もうほとんど仕上がってる。あとは表紙と美咲の小説を載せれば、完成だ」

時田先輩が答えた。

「よかった。早めにやっててよかったね。去年はギリギリで完成して余裕がなかったから」

去年は、初めて文集を作ったのもあって、文化祭ギリギリに完成させたらしい。

多分こんなに早く文化祭の準備が終わっている部活は、文芸部くらいだろう。

「私も早く原稿仕上げられるように頑張る」

杉原先輩は文集の小説意以外にも別に新人賞に小説を応募するつもりでいるらしい。