「それは…」

突然スマホの着信が鳴った。

「ちょっと、ごめんね。あ、水野先生からだ」

先生はそう言って電話に出た。
「はい。もしもし…そっちは大丈夫ですか?え?はい、はいわかりました。気をつけて来てください」

電話を切って私に向き直った。

「どうやら、送ってもらえることになったみたい。タオル用意して待ってよう」

「はい」

結局、話はそれきりになってしまった。

「いきなり降ってくるんだもん。びっくりしちゃったよ。志穂ちゃんは待ってて正解だったかも」