「みんなは近くにある学校に出かけたよ。もう廃校になってるんだけど、今日はその学校に勤めていた先生にこの街のことをいろいろ聞きに行くって。俺は岡本さんが起きるまで、待ってたんだよ」

それは申し訳ないことをしてしまった。

私も急いで出かける用意をしなくては。

そう思った時、

「本当は、少しで帰ってこられるはずだったんだけど、さっき電話があって、雨が降り出したみたいだから、病やむまで学校で雨宿りさせてもらうんだって。だから俺たちもここで待ってよう」

外を見るとかなりの土砂降りだ。

これはやむまで帰っては来られないだろう。

「そうですね」