雨が降っていた。

私は、神社の境内で膝を抱えて泣いている。

これは、夢?

雨はさらに強くなり、雷が鳴り始めた。

私は怖くなって耳を塞いだ。

すると、誰かに肩を叩かれた。

「君、こんなところで何してるの?」

顔を上げると、高校生くらいの少年が、傘を持って立っていた。

傘で隠れて、顔はよく見えない。

「こんなところにいたら風邪ひくよ。早く家に帰った方がいい」

「帰り道が分からないの」