昼間言いかけたのはそのことだったのか。

「いつもお姉ちゃんと一緒に寝てたから懐かしくなっちゃった」

「私もあんなに大勢でご飯食べたの久しぶりです。いつもは妹と二人で暮らしてるので」

「ご両親は?」

「お母さんは私がまだ小さい頃に亡くなって、お父さんは、私が小学5年生の時に交通事故で亡くなりました。そのあとは叔父が私たちを引き取ってくれたんですけど、私が中学生になったあたりから海外出張が多くなって、なかなか帰ってこられないんです」

「そうだったんだ…」

杉原先輩は、深刻そうな顔をした。

「でも、妹と仲良く暮らしてるので大丈夫です」