これはまるで…

「…ん」

月島先生が目を覚ました。

私は慌てて距離を取る。

「あれ…岡本さん、きてたんだ」

眠そうな声で、椅子から立ち上がった。

「そういえば、体調は大丈夫?なんともない?」

「はい。もう大丈夫です」

そう答えると、月島先生が私の額に手を当てた。

「うん。熱もなさそうだし、大丈夫だね」

ひんやりした先生の手が、ゆっくりと私の額から離れた。