教室にカバンを取りにいくと、1人の女子生徒が残っていた。

「紬…」

「志穂、よかったまだカバンがあったから、取りに来ると思って待ってたんだ」

紬とは、去年まで一緒にバスケ部に入っていて、学校でも1番仲が良かった友達だ。

しかし、私が部活を辞めてから、話すどころか、目を合わせることも無くなった。

「この後、少し話せない?」