そう言って水野先生は、図書室から出て行った。

「岡本さん、お疲れ様。今日はこれくらいにしよう」

「はい!お疲れ様でした」

私が帰ろうとすると、

「あ、待って」

呼び止められて足を止めた。

月島先生はエプロンのポケットから飴玉を取り出した。

「これあげる。今日のお礼に」
 
「ありがとうございます」

私は飴玉を受け取ると、制服のポケットにしまった。