「どう?参考になったかな?」

「はい。ありがとうござました」

私は久しぶりに、お父さんとお母さんの遺品を見ていた。

「あれ?それ、お父さんとお母さんの遺品だよね?どうしたの?いきなりそんなの引っ張り出してきて」

茜が横から覗き込んできた。

小さい頃の私は、何になりたかったんだろう。

ずっと前にお父さんに話した気もしたが、ずいぶん前のことなので、あまり覚えていなかった。

思い出の物を見れば何か思い出すかもしれない。

アルバムを手に取りめくると、花束を持った小さい頃の私が写っている。