今通っている高校も、ここでは有名な新学校だ。

茜も、来年はこの学校に入るため、受験勉強をがんばっている。

図書室に進路関係の本があるから、見に行ってみよう。

「うーん」

大学や仕事関係の本を何冊か選んで読んだが、いまいちピンとこない。

「何見てるの?」

後ろから声をかけられて、椅子から飛び上がりそうになった。

「ごめん、ごめん。驚いた?」

月島先生がくすくす笑っていた。

「岡本さんって、俺が話しかけると、よく驚くよね?考え事でもしてるの?」