結論から言うと、私は朝倉くんと付き合うつもりはない。

でも、他に好きな人がいると伝えて、相手はどんな人が聞かれたらどうしよう。

正直に答えるわけにはいかない。

先生のことが好きだなんて、自分から言えるはずがなかった。

「岡本さん」

「は、はい」

月島先生によばれて現実に戻された。

「この問題、前に出て答えてくれる?」

「はい」

私は前に出て黒板に答えを書いた。