「えっと、ごめん。勘違いして…」

「別にいいよ。タイミング悪かったよな」

素直に謝ってくれた。

案外優しい人なのかもしれない。

「っおい!」

朝倉くんがいきなり私の腕を掴んだ。

バイクが凄い勢いで走り去っていた。

「大丈夫か?」

「うん…」

あまりの突然のことに腰が抜けてしまった。

「立てるか?」