「じゃーん!今日はデザートにプリンを作りました!」


「おおー」


 いおり先輩がうれしそうに手をぱちぱちと叩く。


「たまごがたくさんゲットできたので、帰ってすぐに作って、冷やしておいたんです!」


 えっへん!と私は胸を張る。


「食べていい?」


「もちろんです!」


 いおり先輩はぷるぷるのプリンをスプーンですくうと、ゆっくりと口に運んだ。


「ん!おいしいよ、美桜」


「よかったです!」


「美桜はスイーツも作れるんだね」


「プリンは簡単ですよ。たまごと牛乳と砂糖があれば作れます!簡単でおいしくできて、私も大好きなんです」


 お姉ちゃんも私の作るプリンが大好きだって言ってくれていたから、お姉ちゃんには多めに冷やしてある。バイトから疲れて帰ってくるだろうし喜んでくれるといいな。


「私もたーべよっ」


 いおり先輩の向かいの椅子に座って、プリンをつつく。


 ほどよい甘みが口の中に広がって、溶けて消えた。


「うん!おいしくできてる!」


「ごちそうさま。とってもおいしかったよ、オムライスも」


「ありがとうございます!」


 いおり先輩は食べ終わった食器を流しに下げて、洗い物を始める。