「かわいくなるためにはなにが必要か、って考えたんだ」


「うん」


「それで、少しダイエットしてみることにしたの」


「え……」


 彩ちゃんの口から飛び出した単語に、私はびっくりしてしまった。


 いおり先輩の言ったとおりだったんだ…。


「ダイエットなんて、」


「美桜ちゃんも知ってると思うけど、」


 私が口をはさもうとすると、彩ちゃんが食い気味に続きを話しはじめる。


「私、お米が大好きなの。白米のおかずに白米を食べられるくらいにはお米が大好きなの」


「うん…」


 知っている。彩ちゃんがお米を大好きなこと。


 給食でもいつもお米をもりもり食べているし、遠足のときも大きなおにぎりを持ってきていた。


「でもお米ってね、すごく太るんだって」


「え…?そんなこと…」