しかしその次の日も、そのまた次の日も、彩ちゃんの給食の量は少なかった。


　まだ体調が本調子ではないのかもしれない。


　そう思っていたんだけど…。


　丸々一週間が経っても、彩ちゃんの給食は少ないままだった。


　今日は彩ちゃんの大好きな筑前煮なのに、それすらも量が少ない。


「彩ちゃん、本当に体調大丈夫なの？今日はせっかく彩ちゃんの大好きな筑前煮なのに…」


　彩ちゃんは筑前煮が大好物で、筑前煮が給食に出ると、最低３回はおかわりする。


　そんな彩ちゃんが筑前煮すらも少なめにするなんて、よっぽど体調が悪いのではないだろうか…。


「美桜ちゃん、心配しすぎだよ。私は大丈夫だから」


　そう言って笑う彩ちゃんは、なんだか少し痩せたような気がする。


　どことなくいつもより元気がないような…。


　本人が大丈夫だと言っていることを、しつこく心配するのも変な気がして、私はそれ以上なにも言えなかった。