「ごちそうさまでした!」


「はい、おそまつさまでした」


「どっちのクレープもすっごくおいしかったです!」


「それはよかった」


 目の前には噴水のある広場があって、小さな子たちが水で遊んでいる。


 ワンちゃんのお散歩をしている人が通る。


 まさにのどかな雰囲気に、心が安らいでいくのを感じた。


「いいですねえ、ここ。私、ショッピングモール側って全然来たことなくて。こんなにすてきなところがあるなら、今度また来てみようかな」


「気に入ってもらえたならよかった。また一緒に来よう」


「はい!」


 ナチュラルに返事をしてしまったけれど、いおり先輩、また一緒に来てくれるんだ。ちょっとうれしいかも。 


 いおり先輩、すっかり私に懐いてしまったというか、なんだか忠犬みたい。


 先輩に垂れた耳がついているのを想像して、一人で笑ってしまった。