「さてと!次は体育の授業だ、早く着替えなきゃ!」


 3限目の授業終わり。


 お手洗いを済ませた私は、体操服に着替えるべく女子更衣室へと向かった。


「みーおちゃんっ!」


「あ、いおり先輩」


「あれま、全然驚かなくなってきたね」


 廊下にひょっこりいおり先輩が飛び出してきた。


「いおり先輩も移動教室ですか?」


「まぁそんなとこ。それよりさ、今日の放課後は俺に時間をくれないかな?損はさせないよ?」


 怪しげに笑ういおり先輩に、私は快くうなずいた。


「わかりました、では昇降口待ち合わせでいいですか?」


「OK~」


 指でOKサインを作ったいおり先輩は、ひらひらと手を振って行ってしまった。


 なんだろう?放課後なにかあるのかな…?


 放課後はほとんどすぐに帰ってしまっていて、寄り道は近所のスーパーくらい。


 いおり先輩、なにか作ってほしいご飯でもあるのかも?


 いけない!授業におくれちゃう!着替えなきゃ!


 私は慌てて女子更衣室へ向かった。