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 私は施設のある森の奥の屋敷に戻ることが叶わず、やきもきしていた。

 レーニン様の病状はどうなったのだろう?

 大丈夫なのかな?

 どうしたら王城から屋敷に戻れるだろう……。

 いっそうのこと、王都に施設を移すことは出来ないだろうか?などと考えていると、レオがある提案を出してきた。

「この状況ではエンを森の屋敷に返すことは出来ない。そこで、施設をこちらに移そうと思うのだがどうだろうか?」

「それ、私も考えていました。そんな事出来るんですか?場所とかも……」

「ああ、それなら大丈夫だ。城の北にある離宮はどうかと考えている。今から行ってみるか?」

「行きます。行きたいです!」

 そうしてレオに連れてきてもらったのは、森の屋敷よりも大きな建物だった。

「ここはもう使われていない離宮なんだ。先王の前の王がハーレム用に建てたらしい」

 ハーレム……。

 それって側室が沢山いたって言うことかな?

 私が固まっているの見て、レオが察したのか柔らかく微笑んだ。