「おう。嬢ちゃん、頼まれていた物出来ているぜ。早速、試してみるか?」

「はい!」

 私が勢いよく返事をすると、ガンスさんが嬉しそうに机の上に、介護用品を並べていく。それを見ていたレオが、介護用品を一つ手に取った。

「良い魔道具が出来たな」

「おうよ。今回のはどれも、ガンス様の力作だ」

 魔道具?

 それって確か小説とかだと、魔石を使って作るとか言う?

「あの……これって、魔道具なんですか?」

 私の質問に、ガンスさんが答えてくれた。

「おうよ。これらは魔道具だ。ここに石がはめ込まれているだろう?これを動力に、魔力が無くても使えるようになる」

「やっぱり、そう言ういやつなんですね」

「魔石は永遠に使える物じゃねえんだ。だから魔石が砕けたら交換が必要だ」

 なるほど。

 魔石と言う名の電池だね。 

 私は、机の上に並べられた道具一つ一つを手に取った。

「ガンスさん凄いです。要望道理です」

「そうか。良かった。嬢ちゃん、こっちも見てもらえるか?」

 そこにあったのは、車椅子と歩行器だった。

「凄い、凄い。ガンスさん、私の下手くそな絵から良くここまでの物を……」

 何だか泣きそう……。

 凄い、ホントに凄いよ、ガンスさん。

「ガンスさんは天才です!」

「そうだろうよ。俺様にかかれば、こんなもん、ちょちょいのちょいよ!」

 ガハハハッ……大きな声で笑うガンスさん。

「これは魔道具では無いんですよね?」

「いや、魔道具だぞ。ここに魔石が付いているだろう?自分の手を使わなくても、ここのレバーを動かせば、行きたい方向にいけるぞ」

 何と……電動の車椅子!