どうやら老人(ポノロ)さんは、自分が木になったと思い込んでいるらしい。

「ポノロさん、とりあえず屋敷の中に入りましょうか?美味しいお水もたっぷりあげますからね」

 それを聞いたポノロさんはゆっくりと立ち上がった。ティエナはそれを見ながら、私にビンを見せてきた。

「どうやらこれは必要無かったようですね」

 ティエナが、ピンク色の液体の入った瓶を見ながら呟いた。

「ん?それは何?」

「ポーションです」

 ポーション?

 それって……。

「もしかして、体力とかを回復させるやつかな?」

「知っていましたか?その通りです」 

「ティエナさん、そう言うやつがあるなら、もっと早く言って下さいよ!」

「すみません。失念しておりました」

 失念って、それ絶対ウソですよね。