思わずオレンジ色の髪に触れて、そっと撫でてみる。意外にも髪は柔らかくて、お日様のような優しい匂いがした。縁が目を細めたとき、『ポンッ』と何かがはじけるような音がした。

 今の何?

 すると縁の腕の中に中型犬ぐらいの大きさのライオン?の子供がいた。

「えっと……ライオン?……よね?」

 まだ(たてがみ)の生えそろわない、雄の子ライオンが目の前にいる。その子ライオンがクルルルと可愛らしい声を出して甘えてくる様子は、猫とあまり変わらない。

 それにしても……。

「かーわーいーいぃぃぃぃーーーー!!」

 私は子ライオンの体をなで回し、モフモフを堪能する。金色のようなオレンジの鬣は思っていた以上に柔らかくて、モフッモフだった。

「わぁーー!ふわっふわのモフッモフだ」

 更にモフモフを堪能すべく、子ライオンを膝の上にのせると、マタタビでとろけきっている子ライオンの体や耳、尻尾を撫でていく。すると子ライオンも嬉しそうに縁の手を受け入れ、お腹を出した。

「ふふふっ……可愛い」

 縁が微笑みながらそう言うと、子ライオンがコテンと小首を傾げ、ニャッとアザと可愛らしさを見せてくる。

 やだ、何この子、可愛すぎ!

 縁は子ライオンの可愛らしさに心臓を鷲づかみにされた。

「グぅぅッ……ああ、もう我慢できない」

 縁は子ライオンの可愛らしさにメロメロになり、そっと抱き上げると、湿った可愛い鼻先に「ちゅっ」とキスを落とした。すると驚いたのか、子ライオンが「ミギャッ」と変な声を出して両手足をピンと伸ばしていた。

「あはははっ……どうしたの?変な声が出たね?」