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最近レーニン様の体調が優れない。ベッドから起き上がれない日も続き、顔色も悪い。ベッドから起き上がれない日が続けば、筋力も落ちてしまう。
私はレーニン様の部屋に訪れ、マッサージを施した。
「エンちゃんありがとうね。とても気持ちが良いわ」
「そうですか。良かったです。他に何かして欲しいことなどはありますか?」
「大丈夫よ。はぁっ……はぁ………」
レーニン様が胸を押さえながら、苦しそうにそう言った。
「レーニン様、大丈夫ですか?!」
「そんな顔をしないでリリちゃん」
レーニン様は時々私の事をリリちゃんと呼ぶ。リリちゃんとは誰なのかと首を傾げていたところ、その答えはデクスター先生が教えてくれた。
「レーニン様には娘さんが一人おられたのですが、馬車の事故で旦那様と娘さんを同時に亡くされたのです。その娘さんがリリ様です。二人を亡くなされた時にレーニン様は聖女の力を覚醒させました。しかしレーニン様が聖女の力を覚醒された時には、お二人とも息を引き取った後でした。お二人を助けられなかった悔しさ、悲しみから、レーニン様は沢山の人々を救い、癒やしてきたのです」
「それで自分の身が危険になるほど、聖女の力を使用してしまうのですね」
「そうなのです。エン様は少しリリ様に雰囲気が似ているのですよ。エン様をリリ様に重ねているのでしょうね」
「……そうなんですね」
レーニン様にそんな過去があっただなんて……。