二人の会話を思い出して、改めて生徒会について考えた。
確かに、この学園の生徒会はすごく有名で、絶大な人気を誇っている。
それは人気はもう、この学園だけじゃなくて、他の中学校まで知れ渡っているほどだって聞いたことがある。
『桜ヶ丘学園中等部』には、生徒のみんなが羨む組織が存在する。
それがまさしく、この廃部通知書を出してきた……生徒会執行部のことだ。
「いい、宮田さん?生徒会っていうのはね……?」
田辺くんはもう一度メガネをクッと持ち上げて、ゆっくりと生徒会について話しはじめた。
この学園で、生徒会の言うことは“絶対”らしい。
生徒たちの代表者として、最後の決定権を持つ彼らに逆らうことはできないのだとか。
生徒会のメンバーは、生徒会長が選んだ人しか入れない。
どんな基準で選ばれるのか、何をすれば生徒会の一員になれるのか、何一つ明かされたことはない。