「慎さん、ち、違いますよ!
 東‥‥ハルとは友達になったんです。ね?」



まだ名前で呼ぶのに少し緊張するけど、
お酒をグイッと飲んでから
隣に座る東井さんを見た。


『へぇ‥‥おともだち‥?友達ねぇ?
 なら尚更泊まっても良いんじゃない?
 友達なら、ね?臣?』


『顔が煩い。慎、俺で遊ぶなよな?
 酔い潰れたら泊めるよ。
 今日は俺も飲んじゃったし。』


な、なに言ってるの?東井さん!


ククッと笑いながら槙さんと2人で
話すのを見てると、女として見られてないのは
分かってるからラクなんだけど、
変に落ち込むかも。


仕方ないよね‥‥

今日の忘年会でも、事務の女の子たちは
可愛くて女の子らしい格好で、
メイクもみんな上手だった


なのに今日の私の格好なんて‥‥
本当に酷い

清香が見たら怒るだろうな‥‥


相変わらず動きやすいパンツに
セーターとスニーカーで男みたいな格好。


ましてやメイクも最低限で、
髪の毛はいつものように一括りに
下の方で適当に纏めてるだけ。


我ながらこの自分に誰かがときめくとは
到底思えない。