『協力してほしいことがある。』
とある休日、昔と変わらない電話番号からの着信。
何かと思ったら那樹から一言だけ、こう告げられた。
昔のような関係に戻った、というのはまた違うけどあの日を境に至って普通の関係に戻れたんだと思う。
これもバーの店長さんに感謝だ。
季節はお盆も終わり、もう夏も終盤といったところ。
私は暑くて動きたくない体をどうにか起き上がらせて、那樹が待つ近所のファミレスへと向かった。
「みやび!こっち!」
那樹が手を振りながら店内で私の名前を呼ぶ。
周りの人の視線が痛い。
あれからというもの、那樹が急に何か食べたいだの、どこか行きたいだの言うから、たまに会っている。
たまにといっても頻度は大体週1。
いや、たまにというには多い気がするけど…
「いい加減、その叫ぶのやめてよ」
「ごめんって、怒んないでー」
いつしか恥じらいなどどこかに忘れ、私の前だけでなく、他者がいるところでも大胆な性格になったものだ。
あんなに昔は可愛げがあったのに…
「で、大事な話、あるんでしょ?」
私が話題に切り出さないと、ずっとこの甘々な那樹の感じが続きそうだったから私は切り替えを図る。
那樹は思い出したかのように目をぱちぱちとさせて、そして少し呼吸を置いてから、私に話をもちかけた。
とある休日、昔と変わらない電話番号からの着信。
何かと思ったら那樹から一言だけ、こう告げられた。
昔のような関係に戻った、というのはまた違うけどあの日を境に至って普通の関係に戻れたんだと思う。
これもバーの店長さんに感謝だ。
季節はお盆も終わり、もう夏も終盤といったところ。
私は暑くて動きたくない体をどうにか起き上がらせて、那樹が待つ近所のファミレスへと向かった。
「みやび!こっち!」
那樹が手を振りながら店内で私の名前を呼ぶ。
周りの人の視線が痛い。
あれからというもの、那樹が急に何か食べたいだの、どこか行きたいだの言うから、たまに会っている。
たまにといっても頻度は大体週1。
いや、たまにというには多い気がするけど…
「いい加減、その叫ぶのやめてよ」
「ごめんって、怒んないでー」
いつしか恥じらいなどどこかに忘れ、私の前だけでなく、他者がいるところでも大胆な性格になったものだ。
あんなに昔は可愛げがあったのに…
「で、大事な話、あるんでしょ?」
私が話題に切り出さないと、ずっとこの甘々な那樹の感じが続きそうだったから私は切り替えを図る。
那樹は思い出したかのように目をぱちぱちとさせて、そして少し呼吸を置いてから、私に話をもちかけた。